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放置ばかりのだめブログ。
2025/05
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ここ2週間近くは丸一日図書館でがんばっているのですが、
一休みに書架の間をうろうろしているとどうしても本が気になります。
借りると夢中で読んでしまって図書館に行くのが面倒くさくなってしまうので
数学がもう少し進むまでは我慢しようと思ったのですが、
そうとなると余計に気になって作業効率もダダ下がりだったので
いっそ借りて一気読みすることにしました。

気になる本の中で一番薄いので借りてきた「中国怪談」は、
その名の通り中国に伝わる民話・伝説の中でも怪奇物を集めた短編集です。
どれも中国らしいお話で、日本の伝奇の古典とは違った面白さが良かったです。
何が中国らしいとか、日本のものとどう違うとかは上手く言えないんですけど。雰囲気が…こう。
 

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副題はヴォルスンガサガです。訳者は菅原邦城さん。
ヴォルスンガサガの邦訳版はこれとアイスランドサガにしかないみたいです。
去年の4月にニーベルンゲンの歌を読んでから、読みたいなあとずっと思っていました。
出版されたのが1979年で、近所の図書館にも無かったので半分諦めていたのです。
どうやらかなり貴重な資料のよう。

最近通うようになった県立の図書館、ここはすごく大きくて閲覧席もたくさんあるので
参考書を持ち込んで勉強していたのですが、ふと気になって外国文学の書架を覗いてみたら、
あったんです、ちょうど僕の目の前に。運命の出逢い
もちろん、すぐに借りてきました。2日で一気読みですよ。

内容はオーディンを始祖とするヴォルスング王家代々の伝説です。
王権神授説に繋がるように、祖先は当然神様ですね。
直系男子だけ抜き出すとオーディン―ヴォルスング―シグムンド―シグルズ です。
最後はニーベルンゲンの歌と同じように滅ぼされてしまいます。
このサガの中にはシグルズのファーブニル殺しも含まれていて、その中で
財宝の呪いについて触れられているので結末については違和感無しです。
ニーベルンゲンの歌には書いてありませんでした。やっぱり背景知識化していたんですね。

好きなシーンはたくさんありますが、特に好きなのは
やっぱりシグムンドが結婚式で木から剣を抜くところです。
これはアーサー王がカルブリヌスを引き抜いて王になったくだりに似ていますよね。
やっぱり武器は力の象徴です。その象徴を己の手で解き放つのは男のロマン。
ベオウルフも結局借り物のフルンティングは使わなかったですし。使えなかったとか言わない
こういう英雄と武器の関係性の大元はどこにあったんでしょう。
ヴォルスンガサガは結構古い伝承ですから、実はここが発端だったりして。

シグルズが死んだ後はニーベルンゲンの歌と同じような流れです。
いくつか名前の相違がありますけど。ハゲネがホグニなのはちょっと違和感でした。

北欧伝承の本について調べてみました。その中でちょっと気になるものが。
ティードレクスサガという、ニーベルンゲンの歌にも登場するディエトリーヒの伝説です。
ニーベルンゲンの歌では殆ど説明もありませんでしたが、
やっぱり他の伝説に登場していたんですね。
こちらもあまり出回っていないようですが、見つかれば読んでみたいと思います。
それからニーベルンゲンの指輪は必読ですよね。
これはすぐ見つかりそうなので先にこっちかなあ。出来れば財布と相談して購入したい。

受験も終わって一息ついたので、また読書のスピードを上げたいです。
古本屋で買い込んだ本も5,6冊手をつけていません。さー何から読もうか。

では、またお目にかかるときまで。

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今回は心理学の入門本です。著者は立教大学教授の奈須正裕さん。
 
「心理学ジュニアライブラリ」と言うシリーズのもので、中学生向けに易しく書かれています。
「勉強をやらなきゃいけないんだけど、どうもやる気にならない」と言う
学生に普遍の倦怠感を解消するため、どうしたら意欲的になれるかを
心理学的に考えていくことをテーマにした内容です。
 
第一に、とにかく読みやすい。柔らかな丁寧語で学問に関する本を
読んでいるようには感じませんし、理屈っぽい心理学理論にも身近で明快な例が
冗談まじりに述べられているので、リズムよく読み進めることが出来ます。
ページ数も約120程度とかなり短いので、読書嫌いな中学生にもあっさり読めてしまいます。
時間はないけど読書したい受験生にもありがたかったです。
さて、内容の感想に入っていくのですが、説明なしに心理学用語を使ってしまったりして、
分かりにくい、読みにくい部分があるかもしれません。気を付けますが、御容赦ください。


心理学は学問ですから、様々な理論がありますが、本書に書かれている理論で
全く理解が及ばないと言うものはありませんでした。
勿論、心理学の中でもとっつきやすいものが挙げられ、その上奈須さんが
中学生に向けて噛み砕いて表現してくださったものなので、高校生としては
理解できないとまずいのですが…。 そういったことを抜きにしても、
自分も同じく持っている心の機微に関することなので、やはり物理学や経済学の理論に比べれば、
いくらか親しみやすいのではないかと思うのです。 そして、そんな親しみやすい本書の
心理学理論のなか、僕が最も納得したのは結果の原因帰属に関する章の部分です。

結果の原因帰属―――つまりある出来事の結果がなぜそうなったのかについて、
何を原因として認知するか―――によって、感情や意欲に大きな違いをもたらすと言うのです。
部活の試合で勝ったときに自分の努力に帰属すれば喜びや誇らしさは増しますし、
相手の不調や運に帰属すればそれらの感情は減少します。
負けてしまったときに練習不足に帰属すれば後悔を、
周りの野次などに帰属すれば怒りを感じるはずですよね。
だから、うまいこと原因帰属を統制できれば感情をコントロールしたり、大きなストレスを回避できます。
適応規制で言うところの合理化を、意識的に行おうというものですね。
 
でも、やりすぎはよくないです。練習不足を他人のせいにする言い訳野郎になってしまったり、
以前の成功をいつまでも誇示する情けない奴になりかねません。
時には厳しい原因帰属をして、内的な改善点を見付けないと進歩できませんからね。
挫折しそうになった時に、絶望感を上手に回避できる原因帰属を身に付けたいものです。

心理学は以前から興味があり、いつか手をつけてみたいと思いながらも、
なかなか機会がありませんでしたが、今回、手軽に読める本書に出会って心理学の一端に触れ、
その面白味に触れる事が出来て、ますます興味を引かれました。
暫くは本を読みたいという欲求と戦いながらの受験勉強となりそうです。
その意味ではちょっと失敗だったかもしれません。


さて、ギリギリで今年最後の更新でした。いつもながら駄長文でしたね…。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
それでは皆様、良いお年をお迎えくださいっ。
 
では、またお目にかかる時まで。

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1920年代に出版された自己啓発書で、ヨーロッパでは超有名な
フローレンス・スコーヴェル・シンさんの代表作です。
時代もあってか、キリスト教的な色合いが強く聖書の言葉を多く引用し、
神への信仰を以って自己実現する方法を分かりやすく書いています。
神は全てをお与え下さるから、自分の心が受け取る準備をしなければならないそうです。
「必ず実現できる」と言う決意を、信仰という裏づけを持って深層心理に刻み込むことで
願いを実現できる可能性を広げてやろうと言う、一種の心理的スキルですね。平たく言うと。
読みやすいし、ちょっと分かりにくいキリスト教的表現には注釈も付いていますから安心です。
僕は典型的な無宗教者なので聖書の言葉にはあまりなじみがないのですが、
実例とともにその状況に適した言葉が引かれているので違和感がなく、じんわりと心に染みてきます。
信心の芽生えとかではないと思いますが。
読むとちょっと試してみたくなるような魅力があるので、図書館ででも見かけたら読んでみてください。
ちなみに僕は学校に遅刻しそうになって、「神は私に青信号をお与えになりました」と念じながら
自転車を漕いだら、案の定赤信号に捕まりました。深層心理に刻み込むのはなかなか難しいです。

繰り返し言われていることは「もう受け取っていると思いなさい」ですね。
前述の通り、信仰心での自己実現のノウハウを中心に書かれています。
この本では「決意の裏づけ」を信仰に限定して話されていますが、他にもきっとあると思うんです。

ひとつ、陳腐な例えを挙げましょう。バトルものの少年漫画を思い出してください。何でもいいですよ。
非常によくあるシーンです。主人公が強力な敵に戦いを挑み、負けそうになっても諦めず
何度も立ち向かって行きます。それを見て敵が一言、「なぜ向かってくるのか」。主人公は答えます。
「お前に負けるわけにはいかない」、あるいは「クリリンのことk仲間の敵討ちだ」かも知れません。
このとき、主人公に対して「なんでやねん」とか思わないですよね。
「敵を倒す」と言う決意に対して、きちんと対応した「裏づけ」になっていますから。
仮に信仰だけが決意の裏づけとして有効ならば、主人公は「私はもう勝利を受け取っている」
と言うのが一番真実味があると言うものです。こっちの方がなんでやねんだと僕は思います。
凄くシラけますよね。キリスト教の隣人愛はどこに

なので、この本を読んで一番強く思うことは「信仰の他に何かいい裏付けないかな」です。
僕も割と負けず嫌いな方なので、「やればできる」と思っていろいろ頑張るんですが、
やっぱり心許ない。裏づけが欲しい。だけどずっと日本で生きてきたから、
特定の宗教に帰依するのって難しいいい。宗教に関しては皆さんもそうだと思うんです。
だから他に何か強力で、かついろんなものに応用が利く裏づけを探してしまいます。
例えば上の例では、主人公は自分の力に対する自信や負ければ死ぬと言う窮鼠のような気持ち、
仲間の敵討ちへの執念が裏づけになっていますね。
或いは「オレ様にできないことはない!」みたいな裏づけ無しの決意で頑張ってしまえたり。
だけどこれらは現実で実際に用いるのは難しいですよね。そんなに恨めしい敵いないよ
とりあえずは受験勉強を頑張れる裏づけが欲しいなあと思うんですが。。。
なかなか思い当たらないですね…。そんな事してる暇があるなら勉強しろってなものですか。
でもまあ、勉強しないで合格する方法とかを考えるよりはいくらか健全だと思いませんか?
うーん…。何かないかなあ。


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前回の記事は、あんまりネガティブでダウナーだったので消してしまいました。
あの手の文章は、後から読み直すと自分でもぞっとしますよね。読めたもんじゃなかった…。
うーん、けっこう丁寧に書いたつもりだったんだけどなあ。


さて、今回は現代社会の哲学・思想史の勉強のための読書です。
著者は予備校講師の富増章成さん。
さすが受験の専門家なだけあって、教科書で見かける内容だけを、分かりやすく面白く書いています。
小気味良いジョークを連発しながらも、内容はシンプルかつ受験向けの知識をしっかり押さえていて、
現代社会のいい勉強になりました。

思想史が苦手…という学生さんにオススメです。
受験用ではなくても、哲学の一端を知るのには最高の本ですし、入門用にはもってこいですよ。
けっこう図書館にも置いてあるので、探してみたら意外とあるかもです。


これ以外にもまたもや現代社会の勉強用に、マイケル・ムーア氏の「アホの壁inUSA」も読みました。
現代社会の、国際政治分野の勉強になるかと思っての読書でしたが、
アメリカの政治に内容が集中していたのでまるっきり"国際"ではなかった上に、
書かれたのが90年代だったので時事問題からも外れていました。
って言うか政治家に対する悪ふざけが半端じゃないです。さすがアメリカ左翼の星。
その上、下ネタ率も高いです。これR指定じゃないですか?
原題をそのまま和訳すると大変なことになると聞いたこともあります。

世界一の大国と言われるアメリカにも、政治腐敗や貧富格差が90年代からあったんですね。
日本とアメリカでは単純に比較することは出来ないですが、アメリカのいいところは取り入れて、
悪いところは反面教師として見習っていかなければなりませんね。

この「アホの壁」、思い通りの読書にはなりませんでしたが、テレビのニュースでは知ることの出来ない
アメリカの一面を見ることが出来たので収穫アリです。


夏休み中の読書録の紹介でした。
まだ読んだ本もありますし、さらりとでも感想を書きたいものもありますので、
暇を見て紹介して行きたいと思います。
センター試験まで残り4ヶ月ですから、忙しくなるのは目に見えてますけどっ
…浪人しちゃおうかしら。

では、またお目にかかるときまで。

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